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さて、ステージ4に片足つっこんだ状況は落ち込んでいるヒマはなく行動を起こさねばと、夫は治療法を調べ始め、私は生活全般(主に食事)を見直すことにして、本やネットで病気の勉強を始めました。
幸いにもホルモン治療期間は最初6ヶ月間もあったので、ガン初心者にとって勉強する時間はたくさんありました。

精密検査した病院で5年生存率を尋ねたところ90%以上とのことでしたが、5年生存って元気な人ばかりではなく、再発してどんな状況であれ生きてさえいればカウントされます。
そう考えると生存率って参考程度にみた方がよさそうです。
ちなみに最初の病院で治療を続けていたら50%以上の確率で再発していたとのことです。
高リスク患者が再発したらその後は薬で延命しかなく未来はありません。
私たちが望むのは再発しないことで、できれば完治することです。
それには1回目の治療法選択に全力を注ぐことが重要になってきます。
 
調べていくと前立腺がんの治療法はいろいろあるのですが、夫のように高リスク患者だと3種類くらいに絞られます。
決め手がなく迷っていたところ、近所の書店で偶然購入した一冊の本で運命が変わりました。
その本がこちら。


高リスクの前立腺ガン患者に有効な治療法(トリモダリティ)で非再発率の高い治療をしている病院があるらしい…
トリモダリティとは、ホルモン治療+小線源治療+外部照射の3本立てのガン治療です。
ただ残念なことにその病院はうちから100km以上離れていましたが… 
 
まずは本に載っていた医師宛メールでこちらの病期をお伝えしたところ、すぐに返信が届き検査データを持参して診察にきてくださいとの内容でした。
面識もない医師に直接メールすること自体かなり迷った末の返信だったのでとてもうれしく、それまで暗闇だった気持ちに一筋の光が差し込んだようでした。
 
指定された診察日にはふたりで伺いました。
そして医師から聞いたのは、微少転移さえなければ完治可能ですとの言葉でした。
しかし、小線源治療の順番待ちが130番目とのこと。
遅まきながら、そんなにカリスマ医師だったのかとやっと気づいたのでした。
なので治療まで約一年待ち?を覚悟していたのですが、夫の年齢が若いこととスーパーハイリスクの状態を加味していただき初診から数ヶ月後に小線源治療を受けることができました。
ふつうガンだったら数ヶ月も待っていたら進行してしまうって思いますけど、前立腺がんの場合ホルモン治療でとりあえず進行を止められるのです。
 
小線源治療は、3泊4日で退院できました。
弱い放射線を出す線源(直径1㎜、長さ6㎜)を、前立腺に(夫の場合浸潤している精嚢にも)埋め込んで内側からガンをやっつけるという手術です。
人によって埋め込む線源の数は異なりますが、50~100個くらい埋め込みます。
この線源は永久に患部に埋め込んだままで、1年かけて放射線はだんだん出なくなります。
入院中患者は個室に缶詰となり、被爆する為家族は会うことができません。
 
小線源手術1ヶ月後、今度は外部照射となります。
小線源治療でからだの内側から前立腺を放射線の雲でおおう状態にしてガン細胞を死滅させ、次は外側からわりと広い範囲に放射線をあてるのです。
夫は微少転移の疑いもありそれをたたく意味もあって、骨盤全体に照射となりました。
放射線治療って通常は毎日病院へ通うものなのですが、うちの場合遠方なので、会社を40日ほど休んで入院しました。
外部照射が始まって食欲減退にはなりましたが、その他はすこぶる元気で毎日病院周辺をジョギングしていたらしいです。
ジョギングする入院患者って… 笑
 
そして2016年9月初旬に退院、その後6ヶ月間ホルモン治療をして2017年3月にすべての治療を終えました。
小線源治療は、手術と言ってもメスを入れるわけでもないので、いつもどおり会社で仕事をして、休日はスポーツしたり、野菜を作ったり、時々旅行したりと全く普通の生活を送ることができました。
 
そして、2018年9月の検査で腫瘍マーカーが理想的な経過で下がり完治確定となりました。
ガンの寛解って少なくとも5年くらいみないとわからないと考えていただけに、早すぎる確定はうれしさと戸惑いが半々といったところです。
これからも油断せず経過観察を続けようと思っています。

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ガンに罹患したという記事がなかったのに、唐突に「完治しました」もおかしな話です。

この度夫の前立腺ガンが完治しました。
(何度か闘病のことを書こうとしたのですがどうしても無理でした。)
この3年間、夫の病気を治したい一心で自分なりにできることをやってきました。
命がかかっていると思うと何でもできるもんです。
まだまだ闘いは続くと思っていたのですが、今月の検査で完治確定をいただき、正直キツネにつままれたような気分でまだ信じられません。
もしも同病の方の参考になるのなら、どのようにして完治に至ったかを書きたいと思います。

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夫は2015年春、会社の健康診断で前立腺ガンが見つかりました。
それまで前立腺ガンのPSA検査というものを受けたことがなく、その年から新たに加わった検査を受けたらいきなりPSA=50という数値だったのです。
私もPSAって何?というレベルだったので、「50」と聞いてもガンと結びつきません。
というか、そもそも前立腺という臓器もよくわかっていなかった。
後で知ることになりますが、PSAの上限は「4」で、夫は10倍以上の数値だったのです。

最初は前立腺肥大の治療薬をしばらく飲んでPSAが下がるかみたのですけど効果ないようで、いよいよガン疑惑が濃くなりました。
MRI検査であっさりガン確定。
ガンは確定したものの、ガンの精密検査って病期が決まるまでその後1ケ月以上検査が続きます。
1泊2日入院しての生検は、前立腺に針を10本以上打ち採種した細胞にがん細胞がないか調べます。
造影剤CTでリンパ転移を調べたり、骨シンチグラフィーで骨への転移を調べたり、その他よく思い出せないけれどあらゆる検査を受けることになります。

夫は昔からからだが丈夫で体力もあった為健康を過信していたところがあり、突然のガン告知は今まで経験したことがない衝撃でした。

心臓が飛び出しそうになりながら聞いた検査結果は、「T3bN0M0、グリソンスコア8」。
これはどういう意味かと言いますと、「T3」とはステージの分類で軽い方からT1~T4まであるうちの3ですからステージ3ということになります。
(ステージ4は転移ありで完治不可能)
「b」とは、ガンが前立腺の被膜を破って進行し、隣の精嚢まで浸潤しているということ。
ちなみにT3bの次はT4なので、ステージ3の末席です。
ガン初心者なのに、いきなりの崖っぷちです。
「N0」とは、リンパへの転移なしということ。(リンパ転移があると「N1」となります)
「M0」とは、骨への転移なしということ。(骨転移があると「M1」となります)
「グリソンスコア8」というのは、がん細胞の悪性度で2~10までありますが、「8」の高リスク。

かろうじてリンパと骨への転移はみられなかったものの、医者曰く画像には小さななガンは写らないのでPSA50という数値からみても微小転移がありえる…とのこと。
ともかく、前立腺だけでなく精嚢への浸潤があるゆえ手術不可能。
治療は、ホルモン治療で男性ホルモンを止めてガンを小さくした後、放射線治療が一般的という話でした。
早い話、ステージ4に片足突っ込んだスーパーハイリスクの状態でした。トホホ

ガン素人に手術不可能という言葉はなんとも辛く、その時は「もう治らない=死」という意味に聞こえました。
眠れない夜は続きます。